貼る?塗る?外用消炎剤の選び方|現役店長が教える正しい使い分け

外用消炎剤(湿布)
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はじめに

肩こりや腰痛、打ち身、関節痛など、つらい痛みに外用薬は頼れる味方です。
でも、「貼るタイプ」と「塗るタイプ」、どっちを選べばいいの?という声も多く聞きます。

登録販売者で現役ドラッグストア店長として、日々の接客経験から得たリアルな視点も交えて、外用消炎剤の選び方やおすすめシーンをわかりやすく解説します。


外用消炎剤とは?

炎症や痛みを抑えるために、皮膚から有効成分を吸収させる薬です。
飲み薬に比べて全身作用が少なく、副作用リスクが低いのが特徴です。


貼り薬と塗り薬の違い

特徴貼り薬塗り薬
吸収時間ゆっくり持続比較的早く効く
使用感密着感あり、皮膚刺激少なめスースー感やべたつきが気になることも
使用部位局所にぴったり関節・曲がる部位にも使いやすい
使用頻度1日1~2回貼り替え1日数回塗布が必要

主な有効成分と特徴

  • インドメタシン:鎮痛・抗炎症作用が強く、関節痛や打撲に向いています。
  • フェルビナク:筋肉痛や腰痛に人気の成分です。
  • サリチル酸メチル:血行促進作用があり、温感タイプにも配合されています。
  • l-メントール:清涼感で痛みを緩和します。
  • カプサイシン:温感作用があり、刺激に注意が必要です。

症状別の選び方(店長の個人的見解も含めて)

症状・場面おすすめタイプ具体的商品例理由・補足
肩こり・腰痛貼り薬(フェルビナクなど)サロンパスEX、バンテリンコーワパップ長時間密着でき、仕事中でもはがれにくい。ニオイも少なめ。
打撲・捻挫冷感タイプ塗り薬(インドメタシン)インペタンEXゲル、フェイタスZαローション冷却効果と抗炎症成分で初期対応に◎。赤み・腫れがある場合は冷感が良い。
スポーツ後の筋肉痛スーッとした塗り薬(メントール+フェルビナク)バンテリンコーワ液、パスタイムFXゲル広い範囲に塗れて、爽快感もあり回復のルーティンに使いやすい。
寝違え・突発的な痛みローションやゲルタイプ(非温感)フェイタスローション、ラクピオンEXゲル塗りやすく、ベタつかず速乾性があり即効性も期待。

外用消炎剤か?ビタミン剤か?迷ったら

肩こり・腰痛の原因には「筋肉疲労・血流不良型」と「神経過敏・栄養不足型」があり、以下を目安に使い分けを。

▼外用消炎剤が向いている人

  • 明確な「痛み」や「こわばり」がある
  • 急性の症状(寝違え、打撲、スポーツ後)
  • 痛む場所がはっきりしている
  • 塗る・貼ることで楽になる感覚がある

▼ビタミン剤(B1・B6・B12など)が向いている人

  • しびれ・だるさ・違和感などが中心
  • 慢性的な肩こりや腰の重さ
  • 神経系のトラブルが疑われる(手足のしびれ等)
  • 疲れやすさ、眼精疲労などもある場合

※実際の店舗でも、「両方を併用する方」が多く、外用+内服(ビタミンB群など)のセット提案がよくあります。なお、ビタミン剤も継続服用中の薬がある方や妊娠・授乳中の場合は、医師や薬剤師・登録販売者に相談しましょう。


よくある質問Q&A

Q:貼り薬を患部に合わせて切ってもいい?
A:基本的には可能ですが、製品によっては切ることで薬効の広がりや粘着力に影響が出る場合もあります。たとえば「フェイタスZαジクサステープ」は添付文書に「必要に応じて切って使用」と明記されています。一方で、膏体がむき出しになるジェルタイプや冷却シート系は切ると乾きやすくなるため注意が必要です。製品ごとの添付文書を確認し、不安な場合はそのまま使うのが無難です。

Q:貼り薬と塗り薬、併用してもいいの?
A:基本的にはNG。成分が重なると皮膚刺激や過剰作用のリスクがあります。

Q:貼ったまま寝てもいい?
A:可能ですが、肌トラブルを避けるため朝に貼り替えるのが理想です。

Q:妊娠中でも使える?
A:成分によっては使用を避けるべきものもあるため、薬剤師・登録販売者に確認を。


まとめ

✔ じっくり効かせたいなら「貼り薬」
✔ 広い範囲・動きやすい部位なら「塗り薬」
✔ 成分や使用部位に合わせて選ぶのがコツ!
✔ ビタミン剤との併用で内外からサポートする選択肢も
✔ 不安な場合は、店頭で気軽にご相談を!
✔ 症状や生活スタイルに合わせた選び方が、セルフケアの第一歩です!

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