はじめに
毎日使うコンタクトレンズ。そのケアに欠かせないのが保存液ですが、「種類が多すぎて違いがわからない」「何となくCMで見たものを使っている」という方も多いのでは?
この記事では、登録販売者の視点から保存液の種類や特徴、選び方のポイントをわかりやすく解説します。
結論!保存液は「レンズの種類」と「目の状態」に合わせて選ぶ
- ソフトコンタクトなら MPS(マルチパーパスソリューション) が主流
- 敏感な目には 防腐剤フリー・低刺激タイプ
- しっかり除菌・洗浄したい場合は 過酸化水素タイプ
見た目が似ていても、洗浄力・使い方・刺激の強さには大きな違いがあります!
コンタクトレンズの種類と保存液の関係
まず、コンタクトレンズには主に「ソフトレンズ」と「ハードレンズ(RGP)」の2種類があります。
- ソフトコンタクトレンズ:柔らかく装着感がよい。使い捨てや長期使用が主流。
- ハードコンタクトレンズ(RGP):小さくて硬め。視力矯正効果は高いが違和感が出やすい。
保存液は、このレンズの種類によって選ぶべきタイプが異なります。
- ソフトレンズ → MPS や 過酸化水素タイプが主流
- ハードレンズ → 専用のハードレンズ用保存液を使用(この記事では割愛)
保存液の種類と特徴
種類 | 特徴 | 向いている人 | 注意点 |
---|---|---|---|
MPS(マルチパーパスソリューション) | 洗浄・すすぎ・保存を1本でできる。こすり洗い推奨 | 毎日ケアする人/ソフトレンズ使用者 | 洗浄力はやや穏やか。こすり洗い必須 |
MS(ソフト用保存液) | 保存・すすぎが主。別に洗浄液が必要 | 分けてケアしたい人 | 洗浄し忘れに注意 |
過酸化水素タイプ | 高い除菌・洗浄力。中和剤が必要 | アレルギー体質・感染対策をしたい人 | 中和せずに装用すると危険(必ず中和) |
ヨウ素系/ポビドンヨード系 | 強い除菌力。医療施設などでも使用 | 感染症予防を重視する人 | 着色や刺激が出ることもあり |
保存液の選び方のポイント
- 目がしみる・乾く → 防腐剤フリー or 低刺激タイプがおすすめ
- 例:バイオトゥルー、オプティ・フリー ピュアモイスト
- レンズの装用時間が長い → 洗浄力の強いタイプで清潔維持を
- 例:レニュー フレッシュ、AOセプトクリアケア(過酸化水素タイプ)
- アレルギーが気になる → 過酸化水素 or ヨウ素系で除菌力を重視(※店頭でもよく選ばれます)
- 例:AOセプトクリアケア、ポビドンヨード系製品(医療施設で使用実績あり)
よくあるQ&A
Q0. 保存液はどのくらいの頻度で買い替えるべき?
A. 開封後は約1〜3ヶ月以内を目安に使い切るのが理想です。製品によって使用期限が異なるため、ボトルのラベルや箱の記載を確認しましょう。保存状態が悪いと雑菌の繁殖につながることもあるため、早めの使い切りが安心です。
Q1. MPSならこすらなくても大丈夫?
A. こすらなくても使える表示がある商品もありますが、こすり洗いは基本です。 汚れをしっかり落とすためにも、軽くでもこすりましょう。
Q2. 保存液を使いまわしてもいい?
A. 絶対NGです。一度使った保存液には雑菌が混ざっている可能性があります。毎回必ず新しい液で保存してください。
Q3. 使用期限はどこで見る?
A. ボトルや箱に「開封後○ヶ月以内」「使用期限○年○月」などの記載があります。開封後は早めに使い切りましょう。
Q4. ハードコンタクトレンズを使っている人は?
A. ハードレンズ(RGP)はソフト用保存液とは性質が異なるため、必ず専用の保存液を使用しましょう。洗浄液・保存液が分かれているものが多く、適切に使わないとレンズの劣化や視力への影響が出ることがあります。
登録販売者のアドバイス
- 保存液の選び方ひとつで、目の不快感やトラブルが減るケースも多いです。
- 毎日のことだからこそ、洗浄力と使い心地のバランスを大切に。
- 「なんか合わないかも?」と思ったら、我慢せずに商品を見直しましょう。
まとめ
- 保存液は1本で完結するMPSが基本。必要に応じて過酸化水素などを使い分け
- 洗浄力・除菌力・刺激の強さで選ぶのがポイント
- 使用方法・期限を守って、トラブルのない快適なコンタクトライフを!
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