便秘薬の選び方に迷ったら。タイプ別にやさしく解説【登録販売者が解説】

便秘薬
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はじめに

「何日も出ていない…」「お腹が張って苦しい」「薬を飲みたいけどクセになりそうで怖い」
便秘に悩んでいても、薬を選ぶのは意外と難しいもの。

市販の便秘薬には作用の仕方や効き方のスピード、やさしさがそれぞれ異なります。
この記事では登録販売者の視点から、「自分の便秘タイプに合った便秘薬の選び方」をわかりやすくご紹介します。


先に結論!便秘薬は「タイプ」と「使う目的」で選ぼう

  • とにかく出したい → 刺激性下剤(センノシド、ビサコジルなど)
  • 毎日自然に出したい → 酸化マグネシウムなどの緩下剤
  • 硬い便を柔らかくしたい → 浸潤性下剤(ジオクチルソジウムスルホサクシネートなど)
  • クセが心配 → 漢方薬や乳酸菌などやさしいタイプ

「効けばいい」だけじゃない。便秘の原因に合った選び方が大切です!


代表的な成分と特徴

分類主な成分特徴効果発現商品例
刺激性下剤センノシド、ビサコジル腸を刺激して動かす6〜10時間コーラック、ビューラックAなど
塩類下剤(緩下剤)酸化マグネシウム腸に水分を集めて柔らかく出す6〜8時間マグミット、スラーリアなど
浸潤性下剤DSS(ジオクチル〜)便に水分を染み込ませる6〜12時間コーラックソフトなど
腸内環境改善型乳酸菌、ビフィズス菌、オリゴ糖継続的に整える数日〜継続服用ビオフェルミン便秘薬、新ビオフェルミンSなど
漢方薬大黄甘草湯、麻子仁丸など比較的やさしく効く8〜12時間ナチュラル便秘薬、ツムラ漢方など

症状別・目的別のおすすめ選び方

✅ すぐにでも出したい

  • 成分:センノシド、ビサコジルなどの刺激性
  • 商品例:コーラック、ビューラックA、スルーラックS

✅ できるだけ自然に、毎日出したい

  • 成分:酸化マグネシウム(緩下剤)
  • 商品例:スラーリア、酸化マグネシウム便秘薬

✅ 便が硬くて出しにくい

  • 成分:DSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート)
  • 商品例:コーラックソフト

✅ 習慣づけや予防もしたい

  • 成分:乳酸菌・ビフィズス菌・オリゴ糖など
  • 商品例:新ビオフェルミンS便秘薬、ビオスリー便秘薬

✅ 刺激に弱い・市販薬に抵抗がある

  • 成分:漢方処方(大黄甘草湯、麻子仁丸など)
  • 商品例:ツムラ漢方便秘薬、大正漢方便秘薬など

よくあるQ&A

Q1. 毎日飲んでも大丈夫?

A. 酸化マグネシウムなどの緩下剤や整腸成分系は毎日使用しても問題ありませんが、刺激性下剤は連用を避け、使用間隔を空けるのが基本です。

Q2. 薬を飲むとクセになるって本当?

A. 刺激性下剤を常用すると“薬がないと出ない”状態になることがあります。習慣化が心配な方は、緩下剤や整腸剤タイプ、漢方から始めると安心です。

Q3. お腹が痛くなるのが怖い…

A. 刺激性下剤は腹痛を伴うことがあります。やさしい効き目を求めるなら酸化マグネシウムや漢方薬、整腸剤がおすすめです。


使用上の注意点

  • 水分をしっかり取ることが大切です。特に酸化マグネシウムやDSSを使用する際は、水分摂取が効果に影響します。
  • 刺激性下剤を使う場合、寝る前の服用が基本です。6〜10時間後に効き始めるため、翌朝の排便を狙えます。
  • 高齢者や腎臓に不安のある方は、マグネシウムの排出が遅れやすく注意が必要です。
  • 妊娠中・授乳中の方は、刺激性よりも整腸剤や酸化マグネシウムなどのやさしい成分を選びましょう。
  • 便秘薬は「体質と便の状態」によって選ぶのが大切です。
  • 便秘が続く場合や急な腹痛を伴う場合は、病院受診を!
  • 一時的な薬に頼りすぎず、食生活や生活習慣の見直しも忘れずに。

まとめ

  • 便秘薬は「出したいスピード」「体へのやさしさ」「原因」で選ぶ!
  • 同じ“便秘薬”でも効き方やクセのつき方は異なる
  • 不安なときは登録販売者に相談を!

自分の体と相談しながら、無理のない形で腸内環境を整えていきましょう。

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