はじめに
「最近お腹がゆるい気がする…」「便秘気味でスッキリしない」「整腸剤ってなんとなく飲んでるけど、どれが合ってるの?」
こうしたお腹の悩みは多くの方にとって身近なものです。
市販の整腸剤は種類が多く、乳酸菌、酪酸菌、ビフィズス菌などの菌種の違いや、便秘・軟便といった症状ごとの対応も異なります。
この記事では、登録販売者の視点から「自分に合った整腸剤を選ぶポイント」についてわかりやすく解説します。
先に結論!整腸剤は「菌の種類」と「症状」で選ぼう
- 便秘気味 → ビフィズス菌・ラクチュロースなど
- 下痢・軟便が続く → 乳酸菌(ラクトミン)・酪酸菌
- ストレス・生活リズムの乱れ → 総合整腸剤・自律神経サポート成分配合タイプ
ポイントは「どんな菌がどの症状に合うか」を知っておくこと!
主な整腸成分とその特徴
成分名 | 主な作用 | 症状 | 商品例 |
---|---|---|---|
ラクトミン(乳酸菌) | 腸内環境を整える、悪玉菌を抑える | 下痢・軟便 | 新ビオフェルミンS、ラックビーなど |
ビフィズス菌 | 善玉菌を増やす、腸のぜん動運動を促す | 便秘気味 | ビオスリー、エビオス整腸薬など |
酪酸菌(宮入菌) | 腸粘膜を保護しバリア機能を高める | 慢性的な便通トラブル | ミヤリサン、ワカモト整腸薬など |
ラクチュロース | 腸内で乳酸を発生、便を柔らかくする | 慢性便秘 | ラックル速溶錠など |
生薬成分 | 胃腸の動きを整える | ストレス性の不調など | 太田漢方胃腸薬IIなど |
症状別:整腸剤のおすすめ選び方
✅ 軟便・下痢気味
- 成分:乳酸菌(ラクトミン)、酪酸菌
- 商品例:新ビオフェルミンS、ミヤリサン、ラックビー
✅ 便秘気味
- 成分:ビフィズス菌、ラクチュロース
- 商品例:ビオスリーHi錠、ラックル、エビオス整腸薬
✅ ストレス・生活の乱れによる不調
- 成分:総合整腸菌+生薬 or 自律神経系サポート成分
- 商品例:ワカモト整腸薬、太田漢方胃腸薬、パンラクミンなど
よくあるQ&A
Q1. 整腸剤は食前と食後、どちらに飲むべき?
A. 多くの整腸剤は「食後」に服用するのが基本です。胃酸の影響を減らし、菌が腸まで届きやすくなるためです。
Q2. 薬じゃなくてヨーグルトでも効果あるの?
A. ヨーグルトも善玉菌を補う手段の一つですが、整腸剤は菌数が多く安定して摂れるのがメリットです。特に症状が続くときには整腸剤の方が実感しやすいこともあります。
Q3. 下痢と便秘が交互にくる場合は?
A. 酪酸菌など腸内環境を底上げするタイプがおすすめです。継続服用で腸の調子を安定させるのがカギになります。
Q4. 即効性が欲しいときはどうすればいい?
A. 整腸剤は“じっくり腸内環境を整える”タイプが多く、基本的に即効性はあまり期待できません。急な便秘や下痢には、下剤や止瀉薬(下痢止め)を一時的に使うこともありますが、根本改善には整腸剤の継続服用が大切です。
登録販売者的アドバイス
- 整腸剤は毎日続けてこそ効果が実感されやすい薬。1〜2日で判断せず、1週間〜10日を目安に。
- 菌種によって“合う・合わない”があるため、1種類を一定期間使って比較するのが◎。
- 下痢や便秘が長く続く場合は、市販薬ではなく病院受診を!
まとめ
- 整腸剤は「菌の種類×症状」で選ぶのが基本
- 成分ごとの働きを知ると、自分に合った商品が選びやすい
- 悩んだときは登録販売者に相談するのが安心!
腸内環境を整えることは、全身のコンディションを整える第一歩。焦らず、継続的なケアを心がけましょう。
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