【現役ドラスト店長が解説】下痢止め・整腸薬の選び方 症状別にやさしく解説!

🟩 消化器・胃腸トラブル
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🗨️整腸薬?下痢止め?腹痛もあるとき、正しく選べていますか?

「朝の通勤電車で急にお腹が…」「子どもが保育園から“下痢気味”と呼び出し」そんな経験、ありませんか?

いざという時、薬局に駆け込んでも「下痢止め?整腸薬?漢方?」と迷ってしまいますよね。

実は、“おなかトラブル”は原因によって対応が大きく変わります。

登録販売者✖️店長として、店頭で何百人ものお客さまのご相談を受けてきた経験から、この記事では次のことをお伝えします:

  • まず知っておくべき“受診ライン”
  • 症状別におすすめできる市販薬の選び方
  • 整腸剤と下痢止めの違いと使い分け
  • 子ども・高齢者でも安心なケアの選び方

読んだあとには「今の症状に合う対応法」が分かり、不安なく薬を選べるようになります。

【病院への受診ライン】

はる店長
はる店長

市販薬での対応が難しい「重い下痢」や「感染性の疑い」がある場合は、すぐに受診を検討しましょう。

  • 38℃以上の発熱が続く
  • 激しい腹痛(特に右下腹部)
  • 血便・黒色便が出る
  • 嘔吐を伴い水分がとれない
  • 脱水の症状(口の渇き、尿量減少、意識のぼんやりなど)
  • 下痢が数日以上続く/何度も繰り返す

高齢者や子どもは体力が低下しやすく、脱水リスクも高いため、少しでも不安がある場合は医療機関へ。


【整腸剤と下痢止め、どう使い分ける?】

整腸剤を選ぶべきケース

  • 慢性的な軟便、便秘と下痢の繰り返し
  • 抗生物質を飲んだあと
  • ストレスや疲れ、食生活の乱れによるお腹の不調

➡ 整腸剤は腸内環境を整え、便通を“整える”目的で使います。
➡ 効果は穏やかで、数日〜数週間の継続使用が基本。

下痢止めを選ぶべきケース

  • 急にトイレが止まらない
  • 移動中・会議中など“今すぐ止めたい”状況
  • 食あたりや水あたりで激しく下痢が出ている

➡ 下痢止めは腸の動きを抑えて排出を減らす薬です。
➡ 原因がウイルス性や細菌性の場合、無理に止めると悪化することがあるので注意。


【整腸剤の成分別・症状別おすすめ】

整腸剤には善玉菌(プロバイオティクス)や腸を整える生薬が含まれており、それぞれ得意な症状があります。

🔬 主な整腸成分と特徴

成分特徴おすすめの症状
ビフィズス菌大腸で乳酸を産生。酸性環境を作り有害菌を抑える軟便傾向、下痢ぎみ
ラクトミン(乳酸菌)小腸でも働き、腸全体を活性化便通全般を整えたいとき
酪酸菌(宮入菌)抗生物質に強く、大腸で整腸作用抗生物質後の下痢、軟便
納豆菌他の菌の増殖を助けるビフィズス菌と併用したいとき
生薬(ゲンノショウコなど)腸の蠕動を整え、腸粘膜を保護軟便や不安定な便通

🔸「新ビオフェルミンS」…ビフィズス菌・アシドフィルス菌などをバランスよく含む、便通全般に対応
🔸「ビオスリーHi」…酪酸菌配合、抗生物質による下痢に強い
🔸「強ミヤリサン」…酪酸菌主体で大腸で強く働く


【下痢止めの成分別・症状別おすすめ】

急な下痢には「腸の動きを抑える」「腸粘膜を保護する」成分が使われます。

💊 主な下痢止め成分と特徴

成分働きおすすめの症状
ロートエキス胃腸の筋肉を緩めて腹痛を和らげる腹痛を伴う下痢
タンニン酸ベルベリン腸粘膜を保護、殺菌作用もあり食あたり、水あたり
ゲンノショウコ乾燥エキス自然由来の止瀉作用、生薬の王道下痢全般、軟便
ロペラミド塩酸塩腸の運動を抑制し即効性あり今すぐ止めたい下痢(旅行・通勤前など)
木クレオソート腸の異常な動きを整える食あたり、ストレス下痢

🔸「ビオフェルミン®下痢止め」…腹痛+下痢に対応、生薬+整腸菌のバランスが特徴
🔸「ストッパEX」…ロペラミド配合で即効性重視、単発の急性下痢に◎
🔸「正露丸」…木クレオソートによる殺菌・鎮静作用あり、食あたりや冷えにも


【症状別・おすすめ市販薬ガイド】

よくある症状おすすめ市販薬成分のポイント
急な腹痛+下痢ビオフェルミン®下痢止め生薬+ビフィズス菌で腸をやさしく整える
軟便・ゆるいお通じが続く新ビオフェルミンS/ミヤリサン整腸作用で腸内環境を改善
食あたり・水あたりストッパ下痢止めEX/正露丸即効性+腸の動きを抑える働き
冷えによる下痢大建中湯/人参湯(漢方)体を温め、胃腸を活性化
ストレス性の下痢半夏瀉心湯/桂枝加芍薬湯(漢方)自律神経の乱れを整える
抗生物質後の下痢ビオスリーHi/ミヤリサン酪酸菌が抗生物質に強く整腸に有効

【店頭での実例とQ&A】

🗨️ 事例①:出張先で突然の腹痛と下痢(40代会社員)
急な出張で慣れない食事が原因かも。腹痛があるので、ロートエキス入りの“ビオフェルミン下痢止め”をおすすめしました。

🗨️ 事例②:抗生物質のあとに軟便(70代女性)
風邪で抗生物質を飲んだ後、下痢ぎみに。“酪酸菌入りのミヤリサン”で整腸をすすめました。


【Q&A:店頭でよくある質問】

Q:子どもでも下痢止めを使えますか?

👉 子ども用の下痢止めは限られており、11歳未満は使えない薬も多いです。特に腸の動きを止める薬(例:ロペラミド)は慎重に。ウイルスが原因のことが多いので、まずは整腸薬や経口補水液で対応するのが基本です。

Q:抗生物質を飲んだあと下痢に…

👉 抗生物質は腸のよい菌(善玉菌)も減らしてしまい、下痢を起こすことがあります。ビフィズス菌や酪酸菌入りの整腸薬で腸内バランスを整えるとよいでしょう。添付文書を確認して、抗生物質と併用できるものを選んでください。

Q:下痢が続くときは?

👉 2~3日以上続く下痢や、発熱・血便・強い腹痛があるときは、感染症や別の病気の可能性も。市販薬に頼らず、早めに病院へ行きましょう。高齢者や子どもは脱水になりやすいので特に注意が必要です。


【まとめ:安心のために覚えておきたいこと】

  • 急な下痢には、まず“脱水予防”が最優先
  • 原因を見極めて「整腸薬」「下痢止め」「漢方薬」を選ぶ
  • 成分の特徴を知れば、自分に合った薬が選べる
  • 受診が必要なサインも見逃さずに
はる店長
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はる店長プロフィール

ドラッグストア勤務歴10年。店頭での相談実績は1,000件以上。読者の不安に寄り添い、やさしく丁寧にご案内します。

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