
「部活で帰りが遅くて、夕食だけでは足りない気がする…」
「プロテインってムキムキになる飲み物じゃないの?」
はる店長—そんな不安に“はる店長(登録販売者)”が、店頭での実例を交えながらやさしく解説します😊
この記事でわかること
- 中学生にとってのプロテインの役割と必要量の目安
- 安全な選び方・飲み方と、買って失敗しないポイント
- 店頭で実際にうまくいった“続けやすさ重視”の3事例
📅 記事更新日:2025年8月
📌 ブックマーク推奨:学期や大会のタイミングで何度でも見直せます!
※プロテインは**食品(栄養補助)**です。医薬品ではありません。体調不良・既往症がある場合は医師の指示を優先してください。
病院への受診ライン(まず安全を最優先)
以下に当てはまる場合は、サプリ・プロテインの前に医療機関を受診してください。
- 強いだるさ、立ちくらみ、動悸、頭痛など貧血を疑う症状が続く
- 体重減少や食欲不振が続く、朝起きられない
- 学校健診や検査で栄養不足を指摘された
- 腎・肝疾患などの既往がある、治療中である(主治医の指示を最優先)
結論:中学生は“ジュニアプロテイン”から始めると失敗しにくい
- 基本は主食+主菜+副菜+乳製品+果物の食事。プロテインは不足分を補う立ち位置です。
- 成長期に不足しやすいカルシウム、鉄、ビタミンD、亜鉛などが合わせてとれるジュニア設計が、まずは扱いやすいです。
- 大人用でも飲めますが、1回量や栄養設計が中学生に過不足になることがあるため、最初はジュニアが無難。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」:年齢別たんぱく質量の目安と考え方。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000208910.html
そもそもプロテインとは?

- プロテイン=たんぱく質を手軽に補う“食品”です。医薬品ではありません。食事で不足した分を置き換えずに補うのが基本です。
- たんぱく質は、筋肉・骨・血液・皮膚・髪の材料になるだけでなく、酵素・ホルモン・免疫抗体など体の働きそのものを支える基礎栄養素です。
- 主な原料タイプ(詳しくは後述の「選び方ガイド」へ):
- ホエイ…吸収が速く、運動後に相性。
- ソイ…乳糖を含まず腹持ち良い。乳糖が苦手な子や朝の置き換えに。
- カゼイン…ゆっくり吸収。就寝前の少量補食に。
- 飲むだけで筋肉は増えません。 食事・睡眠・運動の土台があってこそ“効率よく回復”を助けます。
中学生にプロテインは必要?
結論: 基本は3食の食事が主役。ただし、次のような場面では不足分を補う選択肢として役立ちます(過剰は不要)。
「必要になりやすい」チェックリスト
- 部活の練習日が週3日以上で、帰宅が遅い
- 夕食までに空腹やだるさが出やすい/間食が菓子中心になりがち
- 朝食が軽い・偏食がある(肉・魚・卵・大豆が少ない)
- 成長スパートに入って食欲と活動量が増えている
- 牛乳が苦手・乳糖でお腹が不安/たんぱく源が限定されている
「今は様子見でも良い」ケース
- 3食で主食+主菜+副菜+乳製品+果物をおおむね食べられている
- 体重減少や強い疲労感がある(→ 本文の「受診ライン」を優先)
補助量とタイミングの目安(ざっくり)
- 量:1回あたりたんぱく質6〜10gを目安に、1日0〜2回(練習の有無で調整)。
- 例)体重50kg・部活日:夕食前に6〜10gを水割り/牛乳割りで。非部活日は飲まないか朝に少量。
- タイミング:
- 運動後30分以内(まずは回復の一杯)
- 朝の支度が忙しい日(朝食+プロテインで手早く)
- 就寝前(少量/カゼイン・ソイで腹具合に合わせて)
- 注意:過剰摂取は不要。アレルギー・体質に配慮し、腎・肝疾患の既往があれば医師に相談。
商品紹介・比較(“味・溶け・栄養”で選ぶ)
よく売れて続けやすいと感じる代表格を、店頭実感ベースで簡潔にまとめます(数値はメーカー公表の1回量目安)。
商品名(ブランド) | タイプ | 1回量 / たんぱく質 | 特徴的な栄養 | フレーバーの傾向 | こんな子に |
---|---|---|---|---|---|
ウイダー ジュニア(森永) | ホエイ中心 | 20g / 約8.4g | Ca・鉄・VitD | ココアの王道 | まずは無難に始めたい |
ザバス ジュニア(明治) | ホエイ中心 | 14g / 約6.0g | Ca・鉄・ビタミン群 | ココア/マスカット | 水でも飲みやすい味が良い |
カゼイン(大人用・就寝前向け) | カゼイン | 付属スプーンの1/2〜2/3回量で運用/たんぱく質は製品表示を換算 | ゆっくり吸収で就寝前に相性 | バニラ・チョコなど | 夜に小腹が空く・腹持ちを良くしたい |
ザバス ソイプロテイン | ソイ | 1回あたり約6g台 | 無添加設計・Ca・亜鉛 | ココア/イチゴ/ヨーグルト/バナナ | 乳糖が苦手・無添加重視 |
※ ジュニア専用のカゼイン粉末は選択肢が少ないため、使用する場合は大人用を**減量(付属スプーンの1/2〜2/3)**して運用してください。体質に合わなければ中止し、必要に応じて受診を。
1食単価の目安:(商品価格/内容量g)×1回量g で概算できます。例:840g・3,200円・1回14gなら 約53円/回(価格は変動します)。
店頭接客事例

個人の体験談であり効果効能を保証するものではありません。体質に合わない場合は中止し、必要に応じて受診してください。
- 背景:練習19:00まで。帰宅は20:00過ぎ。牛乳のにおいが苦手で、ココア味も牛乳割りは拒否。
- 購入前の悩み:夕食までの空腹とだるさ。粉っぽいのはNG。
- 提案内容:
- フレーバー選び:グレープフルーツ系(クリアタイプ)を試飲カップで少量テイスティング。
- 割り方:冷水200mL+14g前後(製品付属スプーン基準)。氷1〜2個で温度を下げて飲み口を改善。
- タイミング:練習後30分以内(帰宅までに飲み切る)。
- 補食セット:バナナ1本 or 小さめおにぎりを一緒に。
- 乗り換え防止のコツ:最初から大容量は買わず、中袋→気に入れば大袋に。シェイカーは広口タイプで洗いやすく。
- 背景:朝はパン1枚+飲み物のみ。午後練習で立ちくらみがたまにある。
- 購入前の悩み:朝のエネルギー不足。甘すぎる味は飽きる。
- 提案内容:
- 製品設計:Ca・鉄・VitDが入るジュニア設計を選択。
- 味と割り方:ココア味+低脂肪乳200mLでカルシウムも同時に。甘さが気になったら牛乳:水=1:1に。
- タイミング:朝食に追加(パン+プロテイン)。運動後は水割りで軽めに。
- 鉄ケアの工夫:果物(キウイ/オレンジなど)を朝にプラスし、ビタミンCで吸収サポート。
- 注意点:貧血疑いが続く場合は必ず受診。鉄サプリ等は医師の指示に従う。
- 背景:牛乳やアイスで腹部膨満。でも運動後にたんぱく質は補いたい。
- 購入前の悩み:ホエイを牛乳で割ると腹部不快。水割りは味が薄くて続かない。
- 提案内容:
- 第一選択:ソイプロテイン(無添加系)を豆乳200mLで割ってココア風に。就寝前はぬるめで腹冷え防止。
- 第二選択:試飲でWPI(乳糖が少ない製法のホエイ)を水割りに。純ココアをひとさじ足してコクを補う方法も提案。
- 1週間の運用:部活のある日だけ運動後に1回、休養日は朝食に置き換え。
- 補足:症状が強い日は乳成分を控え、無理に増量しない。
選び方ガイド
- 味・溶けやすさを最優先:本人が「おいしい」→継続率が段違い。まずは少量パックで試す。
- 栄養設計:成長期はCa+VitD+鉄、運動多めならビタミンB群も。ラベルで1回量を確認。
- たんぱく源の相性:
- ホエイ=吸収が速い。運動後に向く。
- ソイ=乳糖なし、腹持ち良い。乳糖不耐や牛乳が苦手な子に。
- カゼイン=ゆっくり吸収。就寝前向き。ただし乳糖が気になる子は注意。
- アレルゲン・添加物:乳・大豆・甘味料の有無をチェック。家庭の方針に合わせて無添加タイプも選択肢。
- コストと続けやすさ:1食単価を算出し、練習日だけなど運用を決めるとムダが出にくい
- 。

僕も学生時代野球部で、プロテインを服用していました。運動後すぐに摂取したい場合は、100%ジュースや牛乳を用意するのが手間でしたので、水で割っても飲みやすい味(グレープフルーツなど)を選んでいました。
Q&A よくある質問を厳選

Q1. 飲むだけで背が伸びますか?
A. 背の伸びは食事・睡眠・運動が土台。プロテインは不足分を補う食品で、医薬品ではありません。
Q2. 太りませんか?
A. 余分なカロリーは体脂肪になります。食事で足りない分だけを補うのが基本。練習のない日は休む日を作ってOK。
Q3. 人工甘味料は大丈夫?
A. 家庭の方針に合わせて不使用タイプも選べます。気になる場合は無添加系を。
Q4. いつ飲むのがベスト?
A. 続けやすい時間がベスト。運動後30分以内は回復補助として使いやすいタイミングです。
Q5. 乳糖でお腹が不安…
A. ソイやWPIホエイ、クリア味の水割りなど相性で選びましょう。合わなければ中止し、改善しなければ受診を。
Q6. 朝食の置き換えにしてもいい?
A. 「朝食+プロテイン」が理想。どうしても食べられない日はプロテイン+果物など簡易朝食でリカバリーを。
まとめ
- 中学生はたんぱく質の推奨量が大人級。食事+補助で不足を埋める設計が基本。
- 最初はジュニア設計から。味・溶け・栄養の3点を見ると失敗しにくい。
- 店頭の3事例のように、味・割り方・タイミングを生活に合わせると続けやすい。
- 体調不良や大きな体重変化があるときは受診を優先しましょう。

プロテインは“食事の保険”。無理なく生活に馴染む1杯から始めてみましょう👍
プロフィール(はる店長)
登録販売者。ドラッグストア店頭で10年以上、中高生の栄養相談に対応。現場で続けやすい工夫を中心に情報発信しています。 プロフィールはこちら
参考情報
- 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)
- PMDA:健康食品の安全性情報
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